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 HP管理者が当時研究室配属のときに気になったこと、また現在になってこれは言っておいたほうがよいと思ったことをてきとうに書いてみました。必ずしもすべてが正しいというわけではないので、鵜呑みにしないでね。




・具体的にどんな作業をしているのか?
 
 それぞれのテーマによって異なりますが、まず試料を自分で合成するのか、他の研究室、企業からもらうのかで大きく変わってきます。HPの写真のような半導体量子ドットを例にすると、以下のような実験計画が挙げられます。

@試料合成:フラスコ、ピペットなどを使って反応溶液を調製し、濃度、pH、加熱温度などを考慮しながら溶液を反応させて合成をする。いかにもって感じの試料合成。

Aどんな試料ができているかの確認:ナノメートルサイズの試料の大きさや形状を調べるために、試料の吸収、発光スペクトルや電子顕微鏡、たまに質量分析装置を使って調べます。

Bレーザー分光とか:@、Aができて初めてレーザーや顕微鏡を使った実験、つまり一般的に物理化学っぽい実験をすることができます。測定してデータを解析してって感じ。

試料を他からもらう場合は、Aの途中からはじまるので、割合的にBの"分光測定、解析"という物理化学っぽい作業が多くなります。逆に作ること自体がおもしろい、または挑戦的なものである場合、研究の多くが@、Aの"ものづくり"になります。Bの解析って数学とか理論とかわかってないとだめなんでしょって思うかもしれませんが、実際はかなり試行錯誤の下でやってます。だから最初は知らなくても全く大丈夫◎




・玉井研のおもしろさ
 
 僕自身玉井研で一番よかった、おもしろいと思うものは「光とナノテクノロジーの複合領域」の研究をしているところだと思います。21世紀は光の時代と言われており、国をあげて光を駆使した研究が盛んに行われています。また、ナノテクノロジーはいわずと知れた現代の科学技術を支える重要な分野です。これらによって培った経験、知識は直接的に使うことがなくとも、社会に出てから新しい出来事を理解し、作り上げる上で重要な基礎知識となると思います。大きな部分ではこのことが一番玉井研でよかったと思う部分です。それ以外には以下のこともあげられます。
   ・ものづくりと測定、解析のおもしろさを両方味わえる。
   ・たくさんの装置にふれる事ができる。




・卒業後の進路 (就職先etc...)
 
 大学卒業後、大学院に進学するか企業に就職するかがほとんどですが、最近はうれしいことに少し大学院に進学する学生のほうが割合的に多いです。しかし、3年前くらいは半分以上が学部で就職していたりもしていたので、一概には言えず、その年の学生の傾向や景気に大きく左右されているっぽいです。就活において学部卒の場合、ほとんどの場合研究内容を加味されることはありません。よって就職先は僕が知っている中ではマツダ(技術)、インテリジェンス(採用)、りそな銀行(事務)、ちゃんと(飲食)など、様々です。しかし、研究職はどうも研究内容と事業内容の関係の有無とは別に大学院生のほうが優遇されていることは確かなようです。
 大学院卒業後は主に化学、家電系の企業に就職することが多く、大きなところではシャープ、カネカ、日東電工、宇部興産、関西ペイントなどに就職しています。関学大学院生の就職率は他大学と比べて比較的よいように思います(近年はまれにみる大不況なので、学部院生問わず就職が困難になっているようですが)。




・研究室の居心地は??
 
 来年度の体制としては、修士課程(M1、M2)がそれぞれ3、4人、博士課程(D2)が1人、博士研究員が2人と先生の9人+新4回生という感じになります。毎日のように顔を合わせるので、もちろん先輩後輩問わず仲良くなります。昼ごはんとかも玉井研はみんなで食べにいったりします(別に強制ではないので、別に食べるときもあり)。
 玉井研の雰囲気は基本マイペースなので、実験をがつがつやる人はやるし、自分のペースでやる人も特にとやかく言われることはありません(もちろんやらなすぎたら怒られます)。僕自身も思っていることですが、やる、やらないと言うよりかは、どちらかと言うと「やる気があるかどうか」の方が重要だったりするかもしれません。もちろん実験量とかにもにやる気が反映されたりもしますが。なので、就職するから研究は適当に、のように思っている人には正直居心地が悪いかもしれません。要はやるならそれなりにがんばろう、楽しもうと思わないと厳しいと思います。でもこれはたいがいどこの研究室に行っても同じかなー。




・研究室の年間スケジュール

 4月2 or 3日     研究室スタート 
 
 4月初旬       花見 and 飲み会

 4月下旬       研究テーマ決定

 5月〜6月      ハイキング and 飲み会

 6月某日       飲み会 @ 先生宅

 7月下旬       大学院入学試験

 8月初旬       中間報告会 and 飲み会

 9月中旬〜下旬   光化学討論会, 分子科学討論会 and 応用物理学会 (大学院生)

 10月中旬      理工学部ソフトボール大会 and 飲み会

 12月下旬      期末報告会 and 飲み会

 2月下旬       卒業論文、修士論文発表 and 飲み会

 3月下旬       日本化学会年会 and 応用物理学会 (就職する人は出ないことが多い)